長年色々な企業の改革を支援してきた中で、うまく行かなかったプロジェクトや成功したプロジェクトがあるが、一番の秘訣は、クライアントの言うことをそのまま聞いて、そのまま支援しないことだと感じる。
その企業の経営の方向性や改革の成功に必要な本質的な仮説を立て、クライアントととことん話し合い支援することが出来た企業は成功し、数年経って改革の効果が出た頃感謝されることが多い。
企業によっては、外部から言われるのを嫌がり、耳を貸さないクライアントもいる。しかし、それこで妥協して言われたまま支援してしまったプロジェクトは成功せず、失敗し、その企業の改革を中には10年遅せてしまう企業もあるのだ。
我々外部支援者からすると、支援する企業が成功しないと意味がない。収益が上がらないと、企業はいつまでも苦しみ、プロジェクトは途中で止まり、我々の支援費用もなくなる。
改革が成功すれば、その企業は変われ、感謝され、その企業の収益も上がり、関わったクライアント側のメンバーの皆様が出世され、いつまでもその企業のクライアントとお付き合いもさせていただくこともでき、色々なクライアントを紹介もして頂ける。
その為には、勇気を持って、クライアントの要望通りの支援をしないこと。
つまり、こちらもその企業の立場に立って、仮説を立て、クライアントにぶつけてみることが必要だと実感するのだ。
先日大手自動車メーカーへ提案した際、先方からこう言われた。
御社は実をとる企業なのですね。
成功しなければ意味がない。成功しなければ、その企業と会社人生をかけたメンバーが傷付くと考え妥協せず、ただ受注したいがためにクライアントのいう通りにしない。これをクライアントに理解して頂き、進められた会社だけが成功している。社内だけでは分からない客観的な視点、しがらみや制約に縛られないゴール視点を持つ。これらが正に外部支援者の役割となる。