フランス パリ市場視察レポート


パリの視察を通じて、日本企業がパリへ進出する際の商品戦略を考えた。日本との文化の違い、嗜好の違い、日本の強み、弱みを含めて検討した結果をレポートする。

フランス パリ市場視察レポート
Ⅰ.調査対象

1.フランス パリの現状と文化、及び、強みと課題に関する調査
2.フランス パリのギフト市場、雑貨市場、ファッション市場、及び、日本製品の展開可能性に関する調査
3.食品、外食市場調査、及び、日本食品の展開可能性の調査

Ⅱ.調査結果

1.フランス パリの現状と文化、及び、強みと課題に関する調査

〇フランスの産業

・パリの産業はダントツ農業(畜産含む)
広大な田舎の土地にのんびり暮らす牛達を視察してきたが、これだけの広大な土地でゆっくり過ごせばそれは美味しいチーズも出来るだろうと思うほどである。フランスはこの食材系のものづくりで、海外輸出に貢献している。

・大物の産業は航空機や原子力等。

・ブランドものの販売、輸出
ブランド品もエルメス、シャネル等々、高付加価値なものを海外に輸出している。非常に付加価値の高いビジネスモデル構成だと思う。

・観光産業
パリでは、ほとんどの人が英語が流暢に話せる。たぶん高学歴の方々がこういった観光産業に就職しているのだろう。

フランスに到着の際のガイドの方がおっしゃっていたが、この国の人たちは向上心が無い。日本は向上心がある。
確かにこれだけの歴史的遺産があり、それで観光産業が成り立ってしまうし、農業的にもそれほど高度化が必要ない産業と言える。
前回NYに行って、今回フランスに来て感じたことは、やはりアメリカの文化はかなり欧州の影響を受けているとのことだ。私は今回知ったが、あの自由の女神でさえ、フランスからアメリカに謙譲したとのことだったお。フランスにも3、4箇所自由の女神がいるのだが、その4倍の大きさがアメリカの自由の女神のようだ。
NYでは、美術館等で写真をとっているのはアジアの人たちだけで少し恥ずかしい思いをしたが、パリではそんなことを言っている場合ではなく、人種関係なく写真を取りまくりなのだ。それほど、独自の文化を感じることができ、付加価値を感じることができる美術品が揃っているのだと思う。確かに、少し歩くだけで、歴史的な建物に次々ぶつかるほどだ。これらをじっくり見るなら、1ヶ月は最低必要だと感じた。

2.フランスパリのギフト市場、雑貨市場、ファッション市場、及び、日本製品の展開可能性に関する調査

〇パリのギフト市場、雑貨市場

・雑貨店などは、百貨店にも入ってはいるが、マレなど小さな店舗が多い。
・日本のロフト的な店舗が、同じくオペラ座付近にある。

 

〇パリのファッション市場

・フランスは百貨店も多い。三越、高島屋といった老舗の百貨店 ラファイエットがオペラ座の近くにあり、またボン・マルシェ百貨店もありファッションの中心となっている。
・衣類等もパリの方々の中でもまれながら検討して購入してみた。
・パリの人たちは、まずファッション以前に、イケメンでさらに女性もかわいくて素敵な人たちばかり。例えば送迎の運転手。目が合うだけでこっちが照れるほどイケメンなのだ。色々好みやあると思うが、イケメンという定義は万国共通のような気がするのは私だけであろうか?
・その美男美女達がさらにファッションセンスが抜群なのだ。色々な本や雑誌等でも日本で確認していたが、パリの人たちは、そんなに全身にお金はかけないが、何か一つ個性のあるセンスのよいものをアクセントにつけるとのことだったが、正にその通り。アクセントにはほとんどの方がこの季節、ストールで表現している。ストールの巻き方も色々あるが、ポイントは、ハリのある大きなストールを大きく首に巻くのだ。これはファッション性だけでなく、気温が変わり易い気候にも対応している。フランスの気候はかなり変わりやすい。特に温度は、朝方は肌寒いのでコートが必要だが、夕方近くになるとまだ明るいこともあるが、半袖でもよいというくらい気温の変化が激しいのだ。だから、首周りにストールで温度調節をしているのだと思う。
また、このストールの色が、他の洋服との色の組み合わせ、バランスが何ともいえないほど調和が取れていて、素敵なのだ。

〇カラーコーディネートについて

・パリの人たちは、自分達がどのような色を身につければ映えるか熟知している。多分そのような教育をしているのだと思う。ストールに入る色は、必ずどこかの衣服の色を繰り返すものだったりしているので、調和が取れているのだ。

また、反対色といわれる、例えば黒なら白等をうまく使い、アクセントカラーを引き立たせる。そして、その日のファッションのテーマ、何を主題にするのかということを決めていると思う。全部が派手なのではなく、一つ何かポイントを置く。これがパリの方々のファッションの基本だと思う。
・色のセンスは、これだけの美術品が国にある中で、小さい頃からこんなにすばらしい美術群に触れていれば、自然と身に付くだろうと思う。重ねられた歴史、積み上げられたセンスが受け継がれていると感じることができる。

・衣服等は質よりもカラーで付加価値を出していると感じる。それほど、色の組み合わせには、徹底的に検討、研究しているということが一目で分るほどだ。

・自分自身も、衣服は全て画像化していて、iPhone等で管理し、前日に服の色の組み合わせ等を徹底的に検討するし、色の組み合わせが悪い日は、一日中気分が悪くなる方だが、それでもパリの人たちにはかなわないと感じる。その拘りは、多分衣類やアクセサリー等を購入するところから始まると思う。

・個性を重要視し、徹底的に自分にあう色や組み合わせを吟味して買っている。例えば日本等だと、同じような服を着ている人を多く見かけるが、パリは全く違う。そんなのどこで売っているの?というようなものを見つけてきて身につけているとわかる。よって、パリのショップもあちこちに点在していてどの店も個性的だ。観光客がいないようなデパート等やショップもかなり見てきたが、そのように思う。さすがファッションの国、フランスだと感じた。

・前もって自分の持っている服に合う色を探して買う。聞いたわけでもないし、見たわけでもないが、それしか考えられないほど、色の調和が取れている。
・原色はあまり使わない。少しくすんだ色を合わせていく。ようは彩度をあわせて購入しているのだ。
・彩度が低い色と高い色を組み合わせると、少し組み合わせに違和感があるが、彩度があっていると非常にセンスが良く感じるのだ。

〇調査所感

先頭を走るものは、成長が止まる時が来るのだと思う。後続組みは、まず先頭のマネをする。日本もかなり欧米を真似しているのだ。パリに来るとそれを強く感じる。そういった意味で、今の日本もそのタイミングに来ていると思う。成長が鈍化しているフェーズに入ってきた。ただ、日々の工夫、改善は結構積み重なると大きな力になると思う。たとえばフランスでは、カバンをかけるところが無いトイレも多いが、そこに釘をうってみる等々、日本は改善を積み重ねる文化がある。そこは強みだと思う。
また、日本の技術ですばらしいものは、精密性だと感じる。今回、中国の人たちも多かったが、なんだかんだいって、カメラは、ニコン、キャノン、オリンパスなのだ。このメーカーの付加価値は高いと思う。
また、ユニクロも進出して、パリで長蛇の列ができていた。ユニクロもカラフルで色の組み合わせを重視するフランスではうけるようだ。オペラ座の近くのユニクロを見てみたが、人が多く入っていた。ユニクロはアクセントとしてではなく、ベースとしてカラーコーディネートに役立っていると見受けられた。
また、ピカソやゴッホ、ゴーギャン等も、新しい手法を模索していた際、日本の美術を参考にしていたようだ。日本の良さというものがあるのだ。
フランス進出をするのであれば、キーワードはカラー、特にカラー組み合わせを重視するとよいと思う。
雑貨についても、個性的なカラフルなものが受けているようだ。

3.外食市場調査、及び、日本食品の展開可能性の調査

〇調査方法:

・パリの生活を体感するため、なるべくスーパーで朝ごはん等を購入し、物価やパリの食材について触れるようにした。
・ただショップを回るだけではなく、実際に自分が買ってみる。
(買うということは、欲しいものを探す必要があり、何が売れるのかが実感でき、自分がお金出すほど価値があるか?という
シーズから離れて、客観的な視点にもなれるので重要と考える。)

〇外食文化

・パリは外食すると高い。
・ボリュームも多い。チーズ山盛り。
・パリもファーストフード系はあまりなく(スターバックスは大人気だったが)カフェが中心。
・フランス料理はさすが本場。繊細で美味しい味だ。繊細さで言うと、日本食に通じるものがある。
大味なものは少ない。

〇パリの食材

・チーズ、ヨーグルト、バター、ワイン、パン等々がとにかく種類が豊富で迷う。そして、異様に安い。
・日本の食材はほとんど見かけない。

〇調査所感

・チーズに合う、日本の缶詰めなどでワインに合うものなどはうけるのではないだろうか?
・フランスパンにはさんで合うものなど。

尚、この後世界で一番高レベルなインテリア、雑貨等の展示会(メゾンオブジェ視察レポート参照)も参加。レポートを参照下さい。

ジェイコーディ 松本佳世